履歴書・職務経歴書:その①
23年間、毎日50通ほど履歴書に目を通している。履歴書等の書き方に関しての出版物等があり全般的には合格点が多くなって来ているが、中には良かれと思って丁寧に書いたものが評価者には逆に取られる内容のものがある。
私ども人材紹介会社のコンサルタントはどのように履歴書等を見ているか、またどのように候補者の皆さんと面談をしているか等、例を挙げながら申しあげてみたい。
1.我々は、履歴書を下記のようにチェックする。
-簡潔に要領よく記載されているか
-卒業年度が正しいか
-職歴に漏れが無いか
-職歴間が開いているならば、何をしていたか
-文字やスペルのミス
-英文Resumeの文法上のミス
-キャリアの一貫性はどうか
-求人SPECを満足しているか
2.学歴について下記のようにお尋ねしている。
1)中学・高校生時代:
-中学卒業時の成績 (例)何位/40人クラス中 あるいは 何位/3年生240人中
-高校入学時の成績
-高校時代のクラブ活動・趣味
「上記の質問理由は本人の地頭能力を調べる。中学3年生のときに上位5%以内に入っていたか否かを。また、同じ本人が高校生時代をどのように過ごして来たかを調べる。」
2) 大学生時代:
-大学入学前のブランクについて、浪人か否か
-学生時代のクラブ活動・趣味
-ゼミの教官名、卒論内容
-学生時代に勉強したこと 例:英会話、簿記、ディベートその他
「上記の質問理由は本人が学生時代に如何に勉強してきたか、生きてきたか、高い志を持って頑張ってきたかを調べる。」
例外はあるが、中・高・大学時代の能力や勉強してきたこと、スポーツ、趣味、そして志の高さ等が次の社会人になったときの仕事への取り組み方に大いに反映される。
もう少し説明すると、地頭が良い人が高校生時代も勉強に集中し続けていくと、その天分と努力により希望する上位の大学に合格していくが、高校生のときに絵を描いたり、スポーツ、バンド、ボランティア活動等に時間を割いていると、物理的に受験対策の時間が少ないので次のランクのクラスの大学へ入らざるを得ない。
しかし、このような感性が高く、地頭が良い人は常に自分のポジションを理解していて次に何をするかを体感しているので、今ある大学で真剣に学びトップクラスの大学レベルの学生と共に、社会から評価されている企業へ就職している確立が高い。
あるいは不本意な会社へ入社しても、志を忘れずに頑張って頭角を現して会社のリーダーとなっていっている。このような人材は最終的には、当初希望していた優れた企業へ転職している。
3.職歴記載の注意点:
1)職歴はすべて正直に書くのはいいが、そのまま書くと転職回数が多いと誤解を受け不利になる。
具体的に申し上げると、入社後、出向や転籍の会社をそのまま羅列することを避けること。
(例)
H10年4月 A社入社 H10年4月 A社入社
H13年4月 子会社B社出向 (子会社B社出向・C社出向・転籍)
H17年4月 子会社C社出向 ⇒ H21年1月 C社一身上の都合により退職
H20年4月 C社転籍
H21年1月 C社退職
↓下記のように書き直してもらいました。
H10年4月 A社入社
(子会社B社出向C社出向・転籍)
H21年1月 C社一身上の都合により退職
2)志望動機
-現職に不満があるから云々ということは書かないこと
-自分に不利なことも書かない
-例えば、会社が人材を育てず、昇進もさせないという記述
-建設的で、前向きな表現をすること
転職が初めての方は、履歴を正直に記載しているので人柄が偲ばれ、個人的にはある種ホッとするが、企業へ出す場合はやはり冷静に対処することが必要である。
先日お会いした方は、出向先を含めて5行、同グループにいたことを書いていたので、転職回数が多いとの誤解を避けるために出向先会社名をまとめて記入していただき2から3行にしてもらった。
また、給与が少ない、昇格がないとの記載は、企業人事から仕事が出来ない、協調性がないのではないかと見られがちの恐れがあり、また、失敗談を書くよりは多くのサクセスストーリを書いたほうが、仕事の出来る人材ということでアピール度が高く書類選考で優位となる。
第3回:終

~室内に咲いた蘭です~