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2008年09月のアーカイブ

『よそ者』の視点

懐石料理などに使われる「つまもの」を商う
株式会社いろどり(彩)という会社をご存じでしょうか。

徳島県で最も高齢化が進んだ町・上勝町で、
80歳をも超える元気な「おばあちゃん」達の摘む新鮮な「葉っぱ」を
出荷している会社です。

つまもの市場において、今や同社のシェアは8割。

事業の「副産物」として、

・おばあちゃん達が元気すぎて、
 高齢者医療費が全国平均を著しく下回るようになった
・人口の2倍にあたる人たちが、町を視察に来るようになった
・おばあちゃんの孫世代が、町に戻ってくるようになった

という現象も起こっています。

事業の立役者である代表取締役の横石知二氏は、
ニューズウィーク日本版
「世界を変える社会企業家100人」にも選ばれた人物。

横石氏の事業の立ち上げにまつわる熱いストーリーは、
こちらの書籍をご参照ください。

『そうだ、葉っぱを売ろう!』
(横石知二著、ソフトバンク・クリエイティブ)

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去る7月、横石氏は
テレビ東京の『カンブリア宮殿』で
村上龍さん・小池栄子さんのインタビューを受けました。
(遅ればせながら私はつい先日、
友人が録画してくれたこの番組を観たのでした。)

印象に残ったのは、

「よそ者には、何が問題なのかがよく見えるんです」

という言葉。

上勝町の農業の課題を指摘し、
その解決策としての「つまもの事業」を
上勝町の人たちに提案した時には大反発を受け、
「出ていけ」とまで言われたとのこと。

そして、続いた発言は、

「出ていけと言われて、『本気で取り組みたい』と思いました」。

実は、横石氏の言葉を耳にし、
同じような話を現職のコンサルタントの方たちから
伺ったことを思い出しました。

事業の当事者の方たちの背負う様々なしがらみから
解き放たれた「よそ者」の立場だからこそできる、数々の指摘。

「出ていけ」と言わんばかりのクライアントと
時には真っ向からぶつかりながら、
提案の趣旨をクライアントに理解していただき、
クライアントを変革に導き、成功させる仕事。

それが、コンサルタントの仕事です。

だからこそ、
プロジェクトが成功し、
クライアントからお褒めの言葉をいただく時の
喜びもひと潮なのでしょう。

コンサルタントの格好いい面にだけ憧れて
コンサルタントを目指している人達は、
「よそ者だからこそ生まれる激突」に関しても
ぜひお心づもりの上、チャレンジ下さいね・・・。

マーサー・ジャパン

朝晩は随分と秋の気配を感じる今日この頃、

突然の首相の退任表明やら、
景気後退を示す指標の発表やら、
現役関取の大麻事件やら、
相変わらずの食品関連不祥事やら、

と、世の中は乱れまくっていますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?


少し前のことになりますが、マーサー・ジャパン社のワールドワイドパートナー・
グローバルM&Aコンサルティングチームのアジアパシフィックの統括リーダー
で、いらっしゃる西口尚宏氏の取材に同席させて頂く機会がありました。

西口氏とは、以前より勝手にご縁を感じておりまして、氏の前職、ワシントンの
世界銀行に電話をかけた際に、なぜか最初アラブのどっかの国のどこかの企業
に電話がつながり慌てたこととか・・・
その後、氏が帰国された際に、当時のウィリアム・M・マーサー社のポジションを
ご提案しようとしたら、既にインタヴューの予定が入っていて、非常に大きな
ディールを逃して悔しい思いをしたこととか・・・
その後5年以上経って、マーサー社のセミナーで偶然、或いは必然で、氏に
お目に掛る機会があり(おそらく氏は以前にお会いさせて頂いたことは覚えて
いらっしゃらなかったかと思いますが)、今回もご縁があったと、くどいようですが
勝手に思い込んでおります。

話は戻りまして、西口氏の率いるマーサーのグローバルM&Aチームは、文字
通り、ワールドワイドに掛るM&A案件をターゲットにコンサルテーションを提供
されています。

M&Aというと、投資銀行や会計ファームの活躍が目立ちますが、本当にその
M&Aが成功するか否かというのは、なにも株価だけの話ではなく、もちろん
営業戦略や商品戦略、経営戦略と様々な領域に話は及ぶわけですが、
まさにそこに働かれる両社の従業員の方たちの「気持ち」が、1+1≧2を
実現できるかどうかに掛っているともいえるでしょう。

人事・組織コンサルティングの領域では、就業規則や福利厚生制度が違う、
給与制度や評価制度が違う、といった表面上の差異を詰めていくのは勿論
のこと、真の意味でこのM&Aが成功するかどうかは、その従業員たちの「気持ち」
モチベーションに大きく依存していることは、言うまでもありません。


マーサー社ではクライアントに日参し、膝を詰めて議論を繰り返します。それ
以前に、グローバルなM&A案件では、課題解決のためのプロジェクトメンバーを
24時間以内に、日本国内のメンバーのみならず立ち上げていく事を、約束
されています。

ジャック・バウアーも真っ青です。

それほどまでに、社内の意思決定が早く、意思疎通ができているということに
他なりません。


西口氏は、時には1週間に3度も日本と海外を往復されるそうです。
そんな氏の、仕事に対するモチベーション=情熱の拠り所は

「日本を元気にしたい」

ただそれだけだそうです。


週末、ゆっくりとリフレッシュして、夏の疲れをとりつつ、自身の仕事に対する
情熱をしっかりと高めていきたいと思います。


美味しい時期がやってまいりますね
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「南の島のたった一人の会計士」

人の生き様はさまざまである。
その多様性を尊びながら自分のアイデンティティを作っていくということは、困難を極めるけれどもある意味、充足感があふれているのではないでしょうか。
私どもは、自分のキャリア形成をすでに考えて行動している方、これから考える方、あまり考えてきていなかった方等々とさまざまな皆さんと相対しています。現実を踏まえ、苦労しながら理想(夢または目標)に近づくよう邁進する生き方を応援して来ています。

本日は、難しい公認会計士の資格を取り、大手監査法人に勤務していた若い会計士が、プロとしての安定した生活と高い収入に固執せずに、自分の生まれ故郷に帰り周りの人々を感化しながらふるさとの繁栄に力を貸し、自分の理想の社会を作ろうとしている話をご紹介したい。

「南の島のたった一人の会計士」 置宮 久光 扶桑社刊

奄美大島出身の屋宮公認会計士は、会計士を必要とする資本金5億円以上等の企業がほとんどない郷里に多くの友人の反対を押し切って帰った。彼は何故島に帰ったのであろうか。

彼は、生まれ育った貧しい奄美大島の発展に力を貸したいという高い志で帰郷したという。ご存知かもしれないが奄美大島は、第二次大戦後の昭和28年12月24日に米運占領地から日本国に復帰した。この戦後の8年間という長い空白の期間、戦後復興とはかけ離れていたので(日本からの財政出動がなかった)島は港もなく、学校などの公共の建物も粗末で、道路は狭い悪路で田畑は荒れはて、つまり国破れて山河在りの状況だった。復帰の翌年に政府は復興資金として「奄美群島振興基金法」(奄振)を制定し、それが今日まで54年余も延々と続き延べで2兆円という巨額の投資がなされた。

しかしながら多くの財政出動が出されたのに、奄美の現状は産業が振るわず経済が沈滞するという惨憺たる内容である。この間、若者は職を求めて島を離れ、人口は20万人余から13万人前後に減少し、島の村落は過疎に陥っている。何故であろうか。
多額の国家予算が投下され、道路・港湾・空港・畑灌等の農業整備・学校や役場等の公共箱物等のインフラは素晴らしいものが出来ている。しかし、ほとんどが内地からのゼネコンや資材に取られ、島に落ちる金は人材の供給位であったと言われている。島の基幹産業の大島紬は女性人の着物離れや安い韓国産の影響で発展せず、亜熱帯気候を生かした農業政策も沖縄の後塵を拝している。そのような奄振の補助金漬けの経済環境の中、島の経営者はやる気を失ってきている。

彼は帰郷してからというもの、経理・財務の実務者としての数字上の問題点を指摘するばかりでなく、経営問題を分析し、コストダウンの方法、マーケットの勉強、拡販の仕方、クライアントの開発法等いろいろな課題を共に考え、如何に利益を出すかという経営者としてのあり方を指導している。つまり、奄振に頼らず、奄美を自分の力で立ち上げていこうというやる気いっぱいの経営者を作っている。
そのために、彼は島の経営者による大島紬や黒糖酒等の島の特産品のマーケティング、流通経路探求やもう一つの基幹産業として期待される観光産業のあり方や伝統芸能の将来、人材開発を共に考え、かつ奄振をもう少し有効的に発展させる方法等も考えている。
 
彼は知識に裏打ちされたロジックと若い行動力で島の老若経営者を強いリーダーシップで引っ張ってきている。一人の会計士を中心に島の経営者が現状を変え、新しい奄美ブランドを作ろうと動き出している。彼が奄美に帰って11年、紆余曲折しながらも少しずつ実績が出てきている。
今後の彼の活躍を期待したい。

☆写真は、小生の家でいつも5、6,7月ころにさく月下美人の花です☆
月下美人

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